2020/11/21 15:39

ピグマリウス・アカデミアでは、クラシック音楽によるリベラル・アーツ教育(全人教育)を振興するために、質の高いオーケストラ教育を国内外に普及し、地域クラブチーム化を推進します。

クラシック音楽とは

クラシック音楽とは、18〜20世紀前半に教会、宮廷、サロン、ホールで演奏されたヨーロッパ音楽のことです。西洋社会が中世、ルネサンスを経て、近代化していく過程で、キリスト教会の果たした役割は非常に大きなものであり、そのキリスト教会から誕生したクラシック音楽は、社会科学、自然科学では、認識・表現できない神秘的な非理性世界を表現してきました。

また、哲学者の今道友信先生は、クラシック(classic)の語源のクラシクス(classicus)について、「危機に際して精神の力を与える書物や作品のことを、クラシクスと呼ぶ」と説明しています。クラシック音楽は、まさに音楽の”クラシクス”であり、現代の産業社会の抱える人間疎外の歪みをただすには、クラシック音楽によるリベラル・アーツ教育(全人教育)が必要だと私どもは考えているのです。

オーケストラ教育の意義

「音楽の喜びは合奏の喜び」と私どもに教えてくれたのは、元NHK交響楽団・首席チェリストの木越洋先生でした。木越先生のおっしゃるように、奏者にとっての音楽の醍醐味のひとつは合奏です。したがって、音楽教育をリカレント(学び直し)の生涯学習 に昇華させるためには、音楽教育の早い段階から、合奏の機会を体験させることが最重要課題です。

クラシック音楽で最高の楽器は、オーケストラです。時には100人を超える編成となるオーケストラの壮大な響きは、クラシック音楽の真骨頂です。オーケストラは、弦楽器、木管楽器、金管楽器、打楽器と様々な特長を持つ楽器が有機的に織りなし、多彩な音楽表現が可能で、音楽の三要素の「リズム」「メロディ」「ハーモニー」を完全かつ総合的に表現することができます。オーケストラ教育は、最高の合奏体験を提供することができるのです。

つまり、クラシック音楽をリベラルアーツ(全人教育)として学ぶには、個別の楽器ではなく、西洋音楽の最高の楽器=オーケストラで学ぶのが理想的です。オーケストラ教育では、「技術習得で規律を身に付け、共に音楽を奏でることで、協調性と自他の尊厳を養うこと」ができます。また、音楽はスポーツと異なり、年齢差があっても一緒に学ぶことが可能ですから、リカレント(学び直し)の生涯学習としても最適です。

地域オーケストラ・クラブチームを目指して

私どもは、オーケストラ教育の普及を、スポーツ産業政策をモデルに検討してきました。日本のスポーツ環境は、1993年のサッカーJリーグ誕生により一変しました。当時、バブル崩壊の不景気により企業スポーツが縮小したこともあり、スポーツ振興は地域住民や地域企業で支える地域クラブチームに移行していきました。これにより、その指導方法も専門的となり、競技レベルは向上していきました。それだけでなく、地域のアイデンティティ確立にも貢献しています。

このような観点で、音楽とスポーツの環境を比べると、まだまだ改善する余地がたくさんあります。スポーツも音楽も共に、Play Sports・Play Musicのプレイ文化です。クラシック音楽教育が直面する課題を、スポーツ振興方法に倣うことで効果的に解決することができるでしょう。地域にオーケストラクラブを設立し、「オーケストラ教育の分野で、SDGs&Quality Education for Allの目標達成に貢献したい」これが私どもの願いなのです。

オーケストラ教育支援のチャリティ・コンサート

良質な弦楽器を寄付したり、オーケストラ教育の地域クラブ化を推進する資金を集めるために、チャリティ・コンサートを開催します。